親日の台湾人の方にとって、日本への留学は人生の夢の一つでしょう。
実際に日本に留学して、日本の生活・文化の違いによりカルチャーショックを受けることもあると思います。それでは、日本での仕事実務経験を積みたい時に、どんな就職活動をすればいいのでしょうか。 今回AHRは、日本就職内定者の陳さんからの経験談をご共有頂きました!みなさんのご参考になれば幸いです。 余裕を持って転職出来る年齢ギリギリだった陳さんは、35才になる前に日本への就職の夢を叶えるために欠かせない条件を持っていました。
それは何なのか、一緒に聞いてみましょう! 陳さんは台湾交通大学情報工学部のご出身です。卒業後は同大学の情報工学研究科に進学し、情報工学6年間の経験を活かし、台湾のコンピュータ・ソフトウェア会社に就職しました。仕事しつつ、台湾政治大学で特許関連の学習を行い、一旦会社を辞めて試験の準備を行いました。
その後、大阪大学に1年間法学研究科の交換留学をしていました。留学中は常に、就職活動の事を考えていましたが、留学ビザの関係もあり、帰国を決めたそうです。その後、6年間の法学研究のスキルを活かせる仕事に就きました。しかし、帰国後も日本で就職したいという考え方を捨てることができず、自らスキルアップし、実務経験を積み、日本への就職の夢を叶えてもらうことができたのです。 普通の日系企業と同じように、陳さんは三回の面接とテストを乗り越え、内定を頂きました。
下記は陳さんからご共有いただいた経験談です。 面接に際して、何を準備したらいいのか分からないあなたにとって、陳さんの経験談はとても参考になると思います。ぜひご覧下さい。 2015年5月に、LIVEミーティングを通して一次面接が行われました。プロジェクトの現地責任者Yさんと面接を行いました。主に今までの学歴、職歴、応募動機、転職動機、転職のギャップ期間何をしていたのか、就職のために何を準備しているのか、日本へ留学した目的は何か、等の質問を聞かれました。このような基本質問後、私はより深く、どうしてこのIT系の人材を募集するのか、業務内容、プロジェクトの確信及び進み方、職場における昇任・昇格制度、どうして台湾のIT人材が必須なのか等、大きな方向性について二時間近い面談を行いました。 私は常に「自分にチャレンジしたい」という方向性にぶれることなく返答しました。自分の日本で就職したい思いをはっきりと確実にYさんに伝えました。ここで注目したいのは、Yさんから「自己紹介してください」と聞かれなかったことです。 二週間後、同じくLIVEミーティングを通して二次面接が行われました。二次面接では5人の面接官の方がいらっしゃいました。一次面接と違って、自己紹介と転職動機を先に述べることから始まりました。面接の間、将来会社の経営方針及びプロジェクトの進め方をご説明頂きました。その後、行きたい勤務地についての質問があり、本当に日本で仕事したいのか、という決心と意思を確認されました。その際、家族構成や、海外赴任についての両親の気持ち、台湾を離れた後の両親の世話についてなど、問題なく日本に行って会社のために貢献できるか、等の質問を通して日本で仕事する意志を確認されました。 私は一人っ子で、独身の状態というとても不利な状況におりましたが、「独身のため、将来日本の方との国際結婚をして、子を授かり、さらに両親を日本に呼んで移住も考えております」という返答をし、自分の強い意志を貫いたため、面接官の方にも伝わったように感じました。 40分程度の二次面接経験を通じて知った事は、日系企業は台湾のIT人材を雇用する時、日本留学経験者もしくは、日本就職経験者などの人材を求めているらしいということです。「初日本駐在の際、カルチャーショックによる、雇用期間内の臨時帰国」に対するリスクを避けたいのだなと感じました。私は大学院生時に、大阪へ1年間の交換留学の経験を積みましたので、面接の説得力が増したような気がします。通常、面接後に企業側が課題を出し、応募者が納期までに作品・ポートフォリオ等を提出する事を通して、応募者の実力と会社の運営方針に合っているかどうかを判断するというパターンがよくあります。それは企業側が、応募者に対して適切な勤務地への選択をし、さらに「この応募者が会社の立場を配慮出来る人なのか」という点を見極めるための一つの判断材料として、双方がよい結果を得られるように判断しています。
その後、Yさんから本社で最終面接の連絡をいただきました。そのため、航空券などの料金に関しても色々確認していただきました。そして、もう一度夢の国の日本へ旅立ちました。
最終面接は2日に分けられていました。初日は社長面接を行いました。皆さんご存じ通り、日系企業の面接は遅刻厳禁です!早めに面接先に到着し、待合室にて待つのは常識です。私は待合室に居る間、人事担当の方が来られたので、挨拶をすることができました。そしてその日の面接官の方についてや、内定をいただいた後の仕事内容、責任等を教えていただきました。その後、さりげなく現状の就職活動状況について聞かれました。このようにリラックスした会話を20分程行った後、人事担当の方はその後すぐに、私の就職活動状況について社長にご報告されたようです。 そして、いよいよ最終面接です!社長から「仕事内容、駐日志望動機」の確認があり、初日の面接が終了しました。 2日目の専務からの面接は、給与・待遇などについての確認のみで終了しました。
その後、7月下旬に、採用内定の連絡が来ました。企業側から就労ビザの申請手続きに協力していただき、10月上旬より日本で業務開始の予定です。 上記の日程から、日本への就職活動は3ヶ月間くらいの期間が必要なのだということがわかりました。AHRに履歴書を送ってから、前後半年間程の期間で日本へ就職の夢を叶えることができますよ!
面接に困っているあなたに、面接準備中のあなたに、陳さんの経験談を活かして日本で仕事の夢を叶えましょう! Q1:台湾と日系企業、どこが違いますか。
A1:企業文化です。 日系企業の職場では、上下関係が厳しくて、特にビジネスマナーと人間関係を重視しています。企業文化は大体社内雰囲気に関わりますが、各企業によって基準が若干変わります。現在のIT系ベンチャー企業はビジネスマナーに対して普通の企業より少し寛容で、多くのの外国人を雇用しています。他の業界(例えば:金融、貿易…等)はビジネスマナー及び人間関係等の面で厳しく採点しているようです。 Q2:どうして転職したかったのですか(志望動機)。
A2:「もっと仕事に対してチャレンジしたい。」ということをメインとして、事前に回答を準備しておきます。 例えば、「今までの経験とスキルを活かしたい」、「御社の力になりたい」、「Webプログラマーになりたい」、「日本で就職したい」のような答えは、自分の思いをものすごく強くストレートに伝えていると思います。 陳さんは中途採用として応募した際、「35歳は転職の年齢の限界なので、今後転職出来ないのではないか」という悩みを抱えていました。ですから、転職先を探す際に、募集要項に「平均年齢若くない」、「即戦力を求める」、「新人教育が可能な方!」等のポイントを探し、面接に挑みました。 中途採用として応募を検討中の方へのアドバイスですが、上記のいずれかのポイントを探すことが、まず大切かもしれませんね! Q3:日本での就職活動の不安は何でしたか。どう乗り越えましたか。
A3:仕事内容についてものすごく不安でした。仕事をする上で疑問点がある場合は、事前にきちんと質問することが大事だと思います。まず余計な心配を頭から取り除き、心の余裕を持つ上で、必要なことだと思います。 そして自分は二度と派遣社員になりたくはないので、応募する前に必ず雇用形態について確認しておきます。 自分のしたい仕事かどうかについて、仕事環境・会社の事業内容等が分からないことを前提として、インターネット上に口コミを確認し、「ブラック企業ではないか」、「一般人からの企業評価」のような項目から企業を判断しました。基本的に、インターネット上での情報収集がメインですが、日本在住の友人からも面接先の評価を聞かせてもらいました。長い歴史を持つ企業との返答をもらうと、安心することができました。もし他の方法を利用して情報収集するならば、とても大変だと思います。それに知り合いがいない場合は、より厳しいです。 この会社にて日本就職を決意したきっかけは、一次面接の時に、笑い声が絶えないオフィスの光景を、LIVEミーティングで拝見し、ぜひこの会社に勤めたいと思ったことです。ちなみに、この会社では私が一人目の外国人社員です。 Q4:面接先の評価を得た方法は何ですか(外国人の立場から)。
A4:フリーワード + 2ちゃんねる(台湾のpttに似ている)、SNS等の書き込みから会社の情報を手に入れることができました。実際に日本人はよくツイッター等のSNSを利用して最新情報を得ますが、マイナス情報に振り回されないように注意して確認していました。 Q5:今後の予定について、教えてください。
A5:今の段階では、10月1日に業務開始が決まっていますが、就労ビザがおりる時間によって調整することになります。9月22日の週に日本へ行って、携帯の契約・部屋探しなどの手続きをしておく予定です。 給与の中に部屋探しのための費用も含まれており、自分で探さなければなりません。もし社員寮を提供していただけるとありがたいですね。今日(インタビュー日)から、日本出発日まであと一ヶ月くらいの時間があります。この一ヶ月の時間を有効に利用してビジネス日本語と法学に関しての勉強に力を入れたいと考えています。日本到着後にあまり日本語に困らないようにレベルアップ出来ると良いです。 Q6:仕事内容は何ですか。
A6:システムの開発、システム上の不具合の修正、SEとコミュニケーションをとりながら、システムのリリースを成し遂げるようにします。将来的には、会社のシステムをアジア全域に広げていくのが目標です。 日本語力は物凄く大事です!
長期間日本で仕事をするという決意を自分に確かめてください。 ぜひ、チャレンジしてみてください! 情報が大事です! 面接先の事業内容、どうして外国人社員を採用するのかと事を十分に確認してください。 面接先が求めている答えを事前に想像して、きちんと用意してください。 事前準備が大事です! 面接先の公式サイトを必ずチェックし、経営理念、社長の言葉等の情報を頭の中に入れておきましょう! 面接の際に、面接先の起業のきっかけ、モットー、社長の言葉等を自分の答えの中に入れて答えましょう。 公式サイトの情報がとても大事です! 会社の場所や業務内容などを覚えておいてください。自分のイメージと志望動機をアピールできますよ! |
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